ビルの高度化・多様化・複雑化にともない、都市機能に果たすビルメンテナンス業の役割は極めて大きくなり、個々の企業の対応のみでは難しくなってきました。
厚生省(当時)がビルメンテナンス協会を社団法人として認可したのも、こうした社会的要請に応えるためのもので、協会の役割は今後ともますます大きくなっていくことでしょう。
自動車産業にしても、あるいは石油産業にしても、行政の手厚い保護指導により成長したといわれます。
わがビルメンテナンス産業も、ビル衛生管理法の制定を始めとして、いろいろと指導を受けてきましたが、なお、問題が山積みしています。
こういった行政対応は、個々の企業では限界があり、協会の活躍が期待されます。
ビルの高度化・多様化・複雑化にともない、ビルメンテナンス技術への期待が大きくなっており、このニーズに応え るためには、個々の企業だけでなく、業界全体 の力を結集する必要があります。一方、ビルメンテナンス業界のマネージメント力は、他産業よりも一般的に低く、このレベルアップに業界を挙げて取り組まねばなりません。
雇用問題にとって、賃金水準は極めて重要ですが、ビルメンテナンス業は他産業に比べ非常に低い水準にあります。
とりわけ、清掃関係については、他業種の概ね半分程度という厳しい実情にあります。
こうした実態についてオーナーを始めとした関係団体に示し、賃金の源となる契約料金に反映していく必要があります。これも、個々の企業と協会が、それぞれの持分を生かし努力していくこそ、成果が上がるものと考えられます。
協会では、数年前からクリーンクルーキャンペーンなど、ビルメンテナンス業のイメージアップに努力して来ています。
こうした施策は、各企業が自ら体質の改革を図りながら、協会と一体になって進める必要があります。
当協会では、「協調と競争をモットーとした協会活動」を進めています。
協会が単なる仲良しクラブになっていたのでは、ビルメンテナンス産業の発展は望み得ません。良い意味での競争を行い、切磋琢磨し、協会会員のトータルとしての力が最大となるよう、当協会は全力を挙げています。
当協会は、「自助努力を基本にした活動」を展開しています。協会は、会員がもし何もしなかったら、あってなきに等しい存在となります。
事務局や役員だけでやれることは、およそ、たかが知れています。
協会を生かすも殺すも会員次第です。協会をみんなで担ぎ、その潜在力を引き出す、これが、「自助努力を基本にした活動」です。
協会が何をしてくれるかではなく、「協会に対して何ができるか」にわれわれの行動の原点を求める、ここに当協会の最大の特色があります。
当協会は、「先取性を大切にした活動」を展開しています。
他協会の進んだ点については、情報交換・交流等を進め積極的に入手することとしています。
行政諸官庁の情報についても、高いアンテナを張りめぐらし、その入手に努力しています。
広島から全国へ向けた、情報発信についても、積極的に展開しています。
当協会は、「委員会主導型の活動」を推進しています。
会員は、必ず どれか1つの委員会に所属し、それぞれ持ち味を出して、協会の発展に尽くしています。
当協会の発展の鍵は、この委員会活動にあるといっても差し支えありません。
当協会は、「事務局を潤滑油にした活動」を展開しています。
事務局は、協会にとって欠くことのできない重要な存在です。
事務局の仕事は、協会にとっていわば潤滑油にあたるものといえましょう。今日の協会があるのも、事務局の陰の力に支えられてのことともいえます。
事務局の成長は、協会の成長につながるという認識のもとに、協会活動は推進されています。